不動産営業は子育てや介護と両立できる?現場目線でのリアルな実態とは

こんにちは。ミカタ不動産転職の荒川です。
不動産営業に興味はあるけれど、
そんな不安を抱える方は少なくありません。
確かに、不動産営業はお客様の予定に合わせて動く仕事。
一見すると、家庭との両立が難しそうに思えます。
ですが結論から言うと──両立は十分に可能です。
ただし、そのためには「職場選び」と「働き方の設計」にちょっとしたコツが必要になります。
この記事では、現場を知る立場から不動産営業が子育て・介護と両立するためのリアルな条件を解説します。
不動産営業が時間に追われる理由と、その中でも両立できる余地
お客様の都合が最優先という現実
不動産営業のスケジュールは、お客様に合わせるのが基本です。
特に契約・内見・打ち合わせなどは、「お客様が動ける時間=夜や休日」に集中します。
たとえば――
- 平日19時以降の内見を希望する会社員のお客様
- 土日の昼しか動けないご家族
- 夜間に資料を見たいという富裕層の投資家
このように、多様なライフスタイルのお客様に対応する必要があります。
そのため、家庭や介護の事情がある人にとっては「柔軟に動けるかどうか」が最初の壁になるのです。
しかし実際の現場では、“全員が夜や休日対応を求める”わけではありません。
主婦層・在宅勤務・シニア層など、平日日中に動けるお客様も多く、全体の約7〜8割は“日中対応で完結”するという店舗もあります。
つまり、時間が読めない仕事ではあるけれど、工夫次第で安定した働き方に変えられるのです。
不動産営業は子育てや介護との両立を可能にする2つのカギ
1. 自分でスケジュールをコントロールできる実力をつける
不動産営業で家庭と両立している人に共通しているのは、「自分で時間を設計できるレベルまで到達している」ことです。
新人のうちは、お客様からの連絡にすぐ対応しなければチャンスを逃すため、生活リズムが乱れがち。
でも、1〜2年経験を積み、信頼を得ると流れが変わります。
たとえば――
- 「〇時〜〇時であればご案内可能です」と自分主導で調整できる
- 商談スケジュールをまとめて1日に集約できる
- 「あの営業さんの提案なら任せたい」と指名される
こうなってくると、仕事と家庭を両立しやすくなります。
実際、子育て中の女性営業が「保育園の送迎を考えて17時退勤」で結果を出しているケースも珍しくありません。
つまり、両立の第一歩は「自分で案件を選べる立場になる」こと。
実績と信頼があれば、お客様もあなたの都合に合わせてくれるようになります。
2. 会社に柔軟な風土とサポート体制があること
もうひとつの鍵は、会社の理解度です。
どんなに営業力があっても、社風が古いと両立は難しくなります。
ただ最近は、働き方を柔軟にする企業が確実に増えています。
特に女性営業の比率が高い企業や、社員定着率を重視する会社では、時短制度や在宅業務の導入が進んでいます。
実際、子どもを育てながら活躍する営業の中には、「17時で退勤し、夜はオンラインで商談」「週4勤務で成果給あり」という働き方をしている方もいます。
つまり、会社を選べば“成果を出しながら家庭を守る”ことは十分に現実的です。
不動産営業は子育てや介護との両立を実現するための現実的ステップ
ステップ1:最初から「時短前提」で転職しない
未経験からの転職で最初から「時短・制約あり」で入ると、教育コストとのバランスで周囲の理解が得にくいケースがあります。
その結果、成果が出る前に“評価されないまま辞めてしまう”という人も少なくありません。
まずは通常の勤務時間で基礎を固め、信頼と成果を積み上げる。
その上で「この人なら任せられる」と思われた段階で、柔軟な勤務を交渉するのが理想です。
ステップ2:業務を“自動化”できる仕組みを持つ
営業がすべてを自分で抱え込むのは非効率です。
たとえば以下のような仕組みを持つ会社なら、自然と時間に余裕が生まれます。
- 反響対応を分担するチーム体制(内勤スタッフが一次対応)
- 契約書作成や物件登録をサポートする事務スタッフ
- 自社ポータルや顧客管理システム(CRM)の整備
これらがあるだけで、営業が“商談に集中できる時間”が大きく変わります。
家庭の事情を抱える人は、「分業が機能している会社かどうか」を面接で必ず確認しておきましょう。
会社の見極めポイント:制度より“文化”をチェック
求人票には「時短OK」「完全週休2日」と書かれていても、実際には「数字を上げないと肩身が狭い」という職場もあります。
大切なのは制度そのものより、文化として受け入れられているかどうか。
面接や面談では、こんな質問をしてみましょう。
具体例が出てくる会社ほど、柔軟な働き方が根づいています。
もし回答が曖昧だった場合は、制度が“形だけ”になっている可能性もあります。
まとめ:不動産営業でも「両立」は十分に可能。ただし順番を間違えないこと
不動産営業は、確かに時間のコントロールが難しい時期もあります。
ですが、それを理由にあきらめる必要はありません。
両立を実現している人に共通するのは、次の3点です。
最初から無理に両立を狙うのではなく、「まず力をつけて、その後に働き方を選べる立場になる」。
この順番さえ間違えなければ、不動産営業でも子育て・介護と両立する未来は十分に描けます。
忙しさの中にも、やりがいと自由の両方を手にできるのが、不動産営業という仕事の醍醐味です。
家庭を大切にしながら、自分らしいキャリアを築きたい方こそ、この業界にチャンスがあります。


