不動産売買仲介(FC系)のメリット・デメリット!年収は?

不動産売買仲介のキャリアを考えるとき、地場の独立系や大手直営チェーンと並んで注目されるのが「FC(フランチャイズ)系」です。
センチュリー21やハウスドゥ!といった全国展開のブランドは、知名度を武器に営業できる点が特徴的です。
本記事では、FC系不動産会社で働く際の仕事内容や年収の目安、働くメリットと注意点を、現場目線でわかりやすく解説します。
FC系不動産仲介会社の基本的な仕事内容
客付けがメイン。賃貸も兼業していることが多い
FC系の売買仲介会社の業務は、買主を探して契約を成立させる「客付け」が基本です。
とはいえ、会社によっては賃貸仲介も同時に行っていて、実際には賃貸がメインで、売買はたまにしかないというスタイルも少なくありません。
どの領域が主軸なのかは会社によって大きく違うため、入社前にしっかり確認することが大事です。
集客はオーソドックス。でも地場より一歩リード
FC系の集客手法は、いわゆる“王道スタイル”です。
これらは地場の不動産会社とほぼ同じですが、FCの知名度のおかげで集客効率が高いというメリットがあります。
「センチュリー21って大手だよね?」「テレビCM見たことある!」というブランド力があるため、問い合わせ数は地場よりも多くなりやすい傾向にあります。
FC系不動産売買仲介会社で働くメリットとは?
ブランド力による問い合わせ数アップ
最大のメリットは、やはりネームバリューです。
フランチャイズとはいえ、屋号が「センチュリー21」や「ハウスドゥ!」となっていれば、お客様からすると「大手の会社」だと認識されるケースも多く、地場の無名企業に比べて圧倒的に問い合わせが入りやすいのが特徴です。
飛び込みやチラシの反響だけでなく、ポータルサイト経由でも「名前が知れている」というだけでアドバンテージになることは少なくありません。
本部から最新情報が届くので時代遅れにならない
地場の会社だとどうしても情報収集が遅れがちですが、FC加盟店であれば本部から最新の業界情報・ツール・研修などが提供されるため、常にアップデートされた状態で仕事ができます。
特に最近では、Web集客やDX(デジタル化)なども進んでおり、こうした流れに素早く対応できるのはFCならではの強みです。
「現場任せ」にならず、会社全体で成長できる環境があるのは大きなポイントです。
地場より雇用が安定している傾向
地場の不動産会社だと、オーナー社長の一存で待遇や制度が大きく変わることもありますが、FC系の企業はある程度の規模で多店舗展開していることが多く、雇用も比較的安定しやすいです。
もちろん、「社長がルール」な面は残っていますが、地場に比べるとコンプライアンスや教育体制もしっかりしている会社が多い印象です。
気をつけたいFC系不動産売買仲介のデメリット
社長次第で働き方はガラリと変わる
FC加盟店といっても、運営しているのはあくまで「地場の会社」です。
そのため、社長の方針や性格により、働き方や評価制度、営業の方針などがまるで違う場合があります。
- 「センチュリー21に入社したけど、全然想像と違った…」
- 「FCでも会社ごとに文化がバラバラだった…」
こんなミスマッチは珍しくありません。
あくまでFCの看板を借りているだけで、運営の実態は地場とほぼ同じと理解しておきましょう。
ただし、完全独立系の“強烈な個人商店”よりは失敗リスクは低めです。独裁的な人はそもそもFCに加盟せず、自社ブランドでやる傾向があるためです。
インセンティブはやや抑えめになることも
FC加盟店では本部にロイヤリティ(上納金)を支払う必要があるため、営業マンへのインセンティブ還元率が地場より少し低くなるケースもあります。
インセンティブが多めの会社であっても、売上の30%程度が目安。
年間3000万円の売上で、約900万円の歩合というイメージです。
完全フルコミッションの場合は、歩合50%というケースもありますが、その分、広告費や車・PCなどの経費は自腹。生活の安定性は自己責任です。
「がっつり稼ぎたい」「プレッシャーなしで自由にやりたい」という方にとっては、フルコミ型もひとつの選択肢になります。
FC系不動産売買仲介の年収レンジと給与体系
FC系の仲介会社では、最低賃金レベルの固定+歩合が一般的な給与体系です。
固定給:月15〜20万円程度(会社によって異なる)
歩合率:売上の20〜30%程度
年収イメージ:300万円〜1000万円以上(売上次第)
トップ営業であれば、年収2000万円以上も目指せますが、あくまで個人の営業力と数字次第になります。
逆に、成績が出なければ固定給だけでは生活が厳しくなるため、安定志向というよりは、「自分で結果を出す覚悟がある人」に向いているスタイルです。
まとめ:FCは「ブランド力+自力で勝負したい人」に向いている
FC(フランチャイズ)系の不動産仲介会社は、
といったメリットがあり、「自分で売って稼ぎたい」「でもゼロからの集客は不安」という方にとっては非常にバランスの良い選択肢です。
一方で、会社によっては社長の方針が強すぎたり、歩合率が控えめだったりするケースもあります。
「FC=大手のような環境」と思い込まず、会社選びには慎重になるべきです。
不動産営業に挑戦したいけれど、完全な地場や大手に不安がある方は、FC系仲介会社もぜひ検討してみてください。
あなたのスタイルに合った会社で、納得のいくキャリアを築いていきましょう。

