不動産管理・自社物賃貸仲介の仕事内容と年収を徹底解説!

不動産業界といえば「ガツガツ営業」「体育会系」「高収入」など、いわゆる“熱い現場”を想像される方が多いかもしれません。
しかしその中でも、少し異なる立ち位置にあるのが「不動産管理・自社物賃貸仲介」の仕事です。
- 「営業に自信がないけど不動産に関わりたい」
- 「安定した働き方を探している」
- 「ホワイトな不動産会社に転職したい」
そんな方に向けて、今回は不動産管理の仕事内容・メリット・年収事情まで、わかりやすく解説していきます。
不動産管理・自社物賃貸仲介とは?
ストック型の安定ビジネスモデル
不動産管理は、売買仲介や賃貸仲介のような「その都度の契約手数料」で稼ぐビジネスとは異なり、管理物件の家賃収入から継続的に収益を得る“ストック型”のビジネスです。
具体的には、オーナーが所有するアパートやマンションの管理を代行し、家賃の5%前後を管理料として受け取るのが一般的なモデル。
例えば、月5万円の家賃が1000戸あれば、5万円 × 1000戸 × 管理料5% = 250万円(毎月の売上)
このように契約が続く限り、安定的に収益が生まれるため、会社としても安定感は抜群です。
不動産管理・自社物賃貸仲介の主な仕事内容と流れ
不動産管理・自社物件賃貸仲介の業務は大きく4つのパートに分かれます。
① オーナー開拓(新規営業)
管理物件を増やすためには、賃貸物件を持つオーナーとの契約が必要です。
ただしガツガツした新規営業をしている会社は少なく、主にホームページ経由や既存顧客からの紹介など、反響営業・紹介営業がメインです。
ここでは、
といった点を、オーナーに対してアピールするブランディング力・提案力が求められます。
② オーナーフォロー(既存対応)
すでに契約しているオーナーに対して、
- 月次の収支報告
- クレームやトラブルの対応
- 空室時の対策相談
などを行います。信頼関係を築き、継続的な契約を維持することが大切です。
信頼を得られると、「別物件も任せたい」「友人を紹介するよ」といった波及も見込める、非常に重要な業務です。
③ 客付け仲介会社との連携
管理会社は基本的に、実際の入居希望者への案内・契約は仲介会社に任せているケースがほとんどです。
そのため、以下のような連携業務が発生します。
オーナーと仲介会社の“橋渡し役”として、調整力・段取り力が問われる場面も多くなります。
④ 借主(入居者)対応
入居後の借主に対しては、以下のような対応を行います。
- 契約書の手配や更新案内
- 家賃滞納時の連絡・督促
- 退去時の立会い・原状回復の手配
- 騒音・設備トラブルなどのクレーム対応
いわば、「住まいの困りごと相談窓口」としての役割を担うことになります。
不動産管理のメリット:安定性と働きやすさ
ルーティン中心で着実に積み上げる仕事
管理業務は、売上が大きくブレることが少ないため、精神的なプレッシャーが小さく、じっくり腰を据えて働きやすいのが特徴です。
オーナーや入居者と長期的な関係を築くスタンスなので、「短期的な売上を追いかける営業」に疲れた人や、「数字より信頼を大切にしたい人」には非常に向いています。
ホワイト企業が多い
実は不動産管理系の会社は、不動産業界の中でも比較的ホワイトな傾向にあります。
- 飛び込み営業や過酷なノルマが少ない
- 定時退社や土日休みの会社も増えている
- 女性の活躍が目立つ業種のひとつ
など、「不動産に興味はあるけど営業はちょっと…」という人にもおすすめできる環境が整っています。
デメリット:地味でインセンティブは少なめ
コツコツ作業や対応が中心
派手な営業成績で高収入!という世界とは無縁です。
日々の業務は、借主対応・報告書作成・仲介会社との連絡など、正確性と気配りが問われる業務の繰り返しです。
「一発逆転で年収1000万!」を狙うタイプの人には物足りなく感じるかもしれません。
インセンティブは少ない
ストック型ビジネスのため、契約が続く限り安定収入は得られますが、売上に比例した歩合報酬は基本的に期待できません。
もちろん、会社によっては「新規オーナー獲得に対する報奨金」などがある場合もありますが、年収は基本的に固定給+αが中心です。
年収はどれくらい?管理職で年収600万円超も可能
- 平均年収:300万〜500万円前後
- 役職付きや経験者であれば:600万円〜700万円も可能
不動産管理・自社物賃貸仲介の主な企業・特徴
| 企業名 | 特徴 |
|---|---|
| 東急住宅リース | 自社物件をあまり持たない |
| 大成ハウジー | |
| 大東建託 | 自社物件が多い |
| レオパレス21 |
まとめ:数字よりも“信頼”で勝負したい人へ
不動産管理・自社物賃貸仲介は、
- 営業ノルマに疲れた人
- 安定志向でコツコツ働きたい人
- ホワイトな不動産会社を探している人
にとって、とても相性の良い業種です。
派手さはないですが、「住まいを支える裏方としての誇り」を感じられる仕事。
営業職や売買仲介とは違った形で不動産業界に関わりたい方は、ぜひ選択肢に入れてみてください。

