不動産営業は稼げるけど労働時間が長い?成果と時間の関係とは

こんにちは。ミカタ不動産転職の荒川です。
不動産営業と聞くと「頑張れば稼げる仕事」というイメージがありますよね。
同時に、「休みが取れない」「夜も電話が鳴りっぱなし」といった話を聞くと、少し不安になる人も多いと思います。
実際のところ──“稼げる=時間を犠牲にする”なのか。
それとも、上手くやれば両立できるのか。
ここでは、私がこれまで見てきた現場のリアルな働き方をもとに、不動産営業における「成果と時間の関係」を掘り下げてお伝えします。
不動産営業の労働時間は「扱う分野」で変わる
まず押さえておきたいのは、同じ不動産営業でも、分野によって働き方がまったく違います。
賃貸仲介営業
1件あたりの単価が低いため、反響量が命。繁忙期(1〜3月)は1日10件内見が当たり前で、土日はフル稼働。
売買仲介営業
1件の契約単価が高く、商談は夕方〜夜に集中。平均退社は20〜21時台が多い。
法人・投資用営業
富裕層や企業オーナーが顧客のため、土日対応は少なめ。ただし平日夜に打ち合わせが入ることも。
「忙しい=悪」ではなく、どの層を相手にしているかで時間の使い方が変わります。
特に売買仲介では、土日に“稼ぎどき”が集中します。
「平日に代休を取る」「午前中をオフにする」など、働くリズムを自分で調整できる柔軟性もポイントです。
稼げる不動産営業が時間を投資する“本当の理由”
成果を出す不動産営業が長時間働くのは、単に根性ではなく顧客の生活時間に合わせているからです。
家を買う人・借りる人の多くは、仕事が終わった夜や休日に動きます。
夜19時の内見や、土曜午後の契約が多いのはそのためです。
つまり、お客様が動く時間=稼げる時間。
営業側がそこに合わせて動くことで、成約のチャンスが広がります。
ただし、ずっとそのペースでは続きません。トップ営業たちは、「動く時間」と「整える時間」を明確に分けているんです。
トップ営業がやっている“時間の逆転”
あるベテラン営業のスケジュールを見て驚いたことがあります。
彼は平均して月に5〜6件の売買契約をまとめながら、毎週2日は必ず休んでいるのです。
秘密は、「見込み客を選ぶ仕組み」にあります。
彼いわく――
「最初のヒアリングで“本気度”を見極める。
買う意思が固い人には即対応、迷ってる人には情報提供を続けるだけ。
無理に追わないから、夜の対応も減った」
つまり、時間を削るのではなく、案件の取捨選択で時間を作っているわけです。
経験を積むと、追うべき案件・そうでない案件が自然と分かるようになります。
「売れている=ずっと働いている」ではない
売れていない人ほど、「とにかく動く」「件数を増やす」に偏りがち。
一方で売れている人は、「動かない時間」を意識的に確保しています。
たとえば、
無駄な移動やアポを減らし、“量”から“質”へシフトしていくわけです。
このフェーズに入ると、週5勤務・定時上がりでも月収100万円超という人も珍しくありません。
最初は時間を使い、のちに時間を取り戻す――それが不動産営業のキャリア構造です。
“時間が長い会社”と“成果で評価される会社”の見分け方
労働時間は、個人の努力だけでなく会社の文化にも左右されます。
面接時に次のポイントを確認しておくと、実態が見えやすくなります。
反響営業+成果主義の会社は、比較的“自分のペースで働ける”ケースが多いです。
逆に、数字至上主義×マネジメントが旧型の企業は、長時間労働が慢性化していることもあります。
成果を出しながら自分の時間を守るコツ
不動産営業で長く続けるためには、“頑張りすぎず、続けられる仕組み”を作ること。
以下の3つは、多くの営業が実践している定番の工夫です。
- スケジュールをブロックする
商談・移動・提案書作成の枠をカレンダーで明確化。 - 定型文・資料テンプレを持つ
初回提案や条件確認を共通化し、説明時間を短縮。 - お客様との距離感を整える
LINEの既読=即返信ではなく、まとめて返信する“リズム”をつくる。
これだけでも、1日1〜2時間は変わります。
そして空いた時間が、次の提案の質を上げるエネルギーになるのです。
まとめ:時間を使い切る仕事ではなく、時間を使いこなす仕事
不動産営業の労働時間は、確かに最初は長くなります。
でも、それは「努力が結果に直結する時期」でもあります。
不動産営業は、時間に追われる仕事ではなく、時間を操る仕事です。
最初の努力が、のちに“働き方の自由”となって返ってきます。
「最初は大変でも、後から楽になる仕事がいい」
そう思う人にとって、不動産営業は間違いなく挑戦する価値のあるフィールドです。


