不動産営業職で固定給+歩合制と完全歩合制の違いは何か?どちらが良いか?

不動産営業職で固定給+歩合制と完全歩合制の違いは何か?どちらが良いか?

不動産営業の求人を見ていると、「固定給+歩合制」と「完全歩合制」という言葉をよく目にしますよね。

どちらも“成果に応じて稼げる”という点は同じですが、実際に働いてみるとその差は想像以上に大きいものです。

安定を取るか、リターンを取るか——。

この選択は、今後のキャリアやライフスタイルに直結します。

今回は、未経験から不動産営業を目指す方に向けて、2つの給与体系の違いと向き・不向きをわかりやすく解説します。

結論:未経験者は「固定給+歩合制」一択

先に結論をお伝えすると、未経験から始めるなら固定給+歩合制を選ぶのが断然おすすめです。

理由はシンプルで、「不動産営業は成果が出るまで時間がかかる」から。

つまり、スタート直後から安定した固定収入がないと、生活が立ち行かなくなる可能性が高いのです。

不動産営業の世界では、「頑張れば稼げる」は本当です。

ただし、「頑張ればすぐ稼げる」とは限りません。

不動産営業の仕事は“結果が出るまでが長い”

まず理解しておきたいのは、不動産営業という仕事の特性です。

物件の購入は人生で最も大きな買い物。お客様も慎重になり、検討期間が長期にわたります。

契約までの平均期間は半年〜1年。

なかには、初回面談から2年以上かけて成約するケースもあります。

つまり、どれだけ熱心に動いても、すぐに結果に結びつくとは限らないのです。

営業力以前に、“タイミング”という要素が強く影響します。

だからこそ、固定給があることでモチベーションを保ちつつ、腰を据えて育っていくことができます。

荒川
ミカタ不動産転職

逆に、完全歩合制では成果が出るまで「無収入」が続き、生活に不安を抱えながら働くことになります。

「完全歩合制」は文字通り“契約ゼロ=収入ゼロ”

完全歩合制は、契約を取らない限り一切の給料が出ません。

出社しても、電話しても、商談しても、契約にならなければ収入はゼロです。

もちろん、やる気や行動力がある人にとっては「努力がそのまま金額になる」という魅力があります。

しかし、未経験者が成果を出すまでの準備期間を考えると、ハードルはかなり高めです。

たとえば、1年目で成果が出ずに貯金を切り崩しながら生活する…そんな現実も珍しくありません。

精神的にも経済的にも追い詰められやすい働き方といえるでしょう。

「やる気で乗り越えられる!」というタイプであっても、現実的には3ヶ月以上無収入が続くと集中力が落ちるものです。

焦りがプレッシャーになり、営業のパフォーマンスが下がるという悪循環に陥ることもあります。

固定給+歩合制なら安心して「成長期間」を過ごせる

固定給+歩合制の会社であれば、たとえ売れなくても最低限の生活費は確保できます。

生活の不安が少ない分、焦らず学びや経験を積むことができるのです。

実際、多くの会社では「未経験者の最初の1〜3年は育成期間」と位置づけています。

上司や先輩が同行してくれるOJT(実地研修)も多く、失敗しながら成長できる環境が整っています。

そのため、焦らず実力を積み上げたい人や、初めて営業職に挑戦する人には最適な選択肢といえます。

固定給+歩合制のメリット

  • 安定した生活基盤を確保できる
  • 教育体制が整っている企業が多い
  • 成果が出るまでの期間を耐えられる
  • モチベーションを維持しやすい

デメリット

  • 歩合率は完全歩合制より低め
  • 高収入を狙うなら成果数が必要
  • 固定給分、自由度がやや制限される

一方で、「完全歩合制」に向いている人もいる

もちろん、完全歩合制を選ぶメリットもあります。

特に、すでに経験や人脈がある人、独立志向の強い人にとっては非常に魅力的です。

完全歩合制の最大のメリットは、稼げる上限がないこと。

たとえば歩合率が50〜70%と高く設定されているケースも多く、1件の契約で数百万円単位の報酬が入ることもあります。

固定給に縛られず、「自分の頑張りが100%反映される環境で働きたい」という人には最高のフィールドです。

完全歩合制のメリット

  • 成果がそのまま報酬になる
  • 自分のペースで働ける
  • 上限なしの報酬で夢がある

デメリット

  • 無収入期間のリスクが高い
  • 教育やサポートがほとんどない
  • 契約が途切れると生活が不安定

固定給+歩合制から完全歩合制への“ステップアップ”が理想

多くの営業マンが最初に選ぶのは「固定給+歩合制」です。

そして数年後、安定して契約を取れるようになった段階で「完全歩合制」に転職する、という流れが一般的です。

実際に、固定給付きの会社で経験を積んだ後に歩合率70%以上の完全歩合制へ移行し、年収2,000万円を超える人もいます。

つまり、完全歩合制は“キャリアのゴール”として考えるのが現実的です。

「最初からリスクを取る」よりも、「実力を身につけてからリターンを取りに行く」ほうが、精神的にも成功率的にも安定します。

給与体系の違いが“働き方”にも影響する

給与体系の違いは、収入だけでなく「働き方の自由度」にも影響します。

固定給+歩合制は、会社に所属している感覚が強く、チームでのサポートや教育が受けられます。

一方、完全歩合制は“個人事業主”に近い働き方で、勤務時間や営業方法の自由度は高いですが、すべて自己責任です。

安定か自由か——どちらを重視するかで選び方は変わります。

荒川
ミカタ不動産転職

ただし、未経験者はまず「安定」を選ぶほうが結果的に長く続けられる傾向があります。

まとめ:まずは「地に足のついた」働き方から始めよう

不動産営業の世界では、どんな給与体系を選ぶかで人生が変わります。

  • 未経験なら固定給+歩合制で基礎を固める
  • 実績がついてから完全歩合制でリターンを狙う
  • 無理に“夢の報酬”を追いかけず、まずは安定を確保

この順番でキャリアを積むことが、結果的に一番近道です。

不動産営業は、頑張りが直接収入に反映されるやりがいのある仕事です。

焦らずステップを踏めば、必ずチャンスは訪れます。

まずは「安定の上に努力を積み重ねる」。

それが、長く活躍できる不動産営業の第一歩です。

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この記事を書いた人

ミカタ不動産転職 荒川 竜介
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