不動産営業で売れなかったらどうする?その後のキャリアの選択肢とは

こんにちは。ミカタ不動産転職の荒川です。
不動産営業に挑戦してみたものの、「なかなか成果が出ない」「自分には向いていないのでは」と感じる瞬間、ありますよね。
営業の世界は結果が数字でハッキリ出るため、プレッシャーも大きく、「もし売れなかったらどうしよう」と不安になる方も多いと思います。
ですが、結論から言うと――不動産営業で結果が出なかったからといって、キャリアが終わるわけではありません。
むしろ、不動産の知識と現場経験を持つ人材は、他の職種でも重宝される傾向があります。
今回は、「営業で成果が出なかった人がどんな道を選べるのか」について、具体的な選択肢と考え方を解説していきます。
不動産営業で売れない=キャリア終了ではない
不動産営業は“会社の顔”として最前線に立つ重要な仕事ですが、それが全てではありません。
業界には、営業を支える裏方ポジションや、営業経験をベースにした専門職が数多く存在します。
つまり、「営業で結果を出せなかった=不動産業界に向いていない」というわけではないのです。
営業で得た知識や顧客理解は、他職種でも必ず活かせます。
ここからは、不動産営業経験者が歩める代表的なキャリアパスを紹介します。
営業以外で活躍できるキャリアパス
1. 営業事務・営業サポート職
「人のサポートが得意」「縁の下の力持ちになりたい」という方に向いているのが営業事務職です。
現場の営業を支える存在として、資料作成・顧客対応・契約補助などを行います。
具体的な業務内容は以下の通りです。
営業を経験していると、現場で何が求められているかが理解できるため、的確なサポートが可能です。
「営業を経験した事務職」は、現場との橋渡し役として非常に重宝されます。
2. 契約書・重説関連のバックオフィス職
「書類作成や細かい確認が得意」「正確性を求められる仕事が好き」という方には、契約関連の業務がおすすめです。
不動産取引は法的な知識が求められるため、営業経験を持つ契約担当者は非常に価値があります。
主な仕事内容は以下の通りです。
特に宅建士資格を取得していれば、会社にとって欠かせない存在になれます。
数字のプレッシャーからは離れつつも、不動産の専門知識を活かせる安定職です。
3. 賃貸管理・物件管理職
営業から「管理」への転身も人気の選択肢です。
入居者対応・オーナーへの報告・建物メンテナンスの手配など、営業よりも“関係維持型”の仕事になります。
営業経験があると、オーナーとの交渉やトラブル対応で活躍できます。
また、ノルマが少ない分、安定した環境で長く働けるのも魅力です。
最近では、管理会社でも「オーナー対応力」や「入居者満足度」を重視する傾向が強まっており、営業出身者の転職成功例が増えています。
4. マーケティング・広告担当
「数字を分析するのが得意」「どうすれば問い合わせが増えるかを考えるのが好き」という方には、マーケティング職が向いています。
具体的には、
といった業務を担当します。
営業経験者は「どんな広告が売上につながるか」という実感を持っているため、マーケ担当としても即戦力です。
最近はデジタルマーケティングの知識が求められる企業も増えており、営業×マーケというキャリアの掛け合わせは大きな武器になります。
5. 不動産事務・総務・経理などの管理部門
「数字を扱うのが得意」「安定した働き方をしたい」という方には、総務や経理といった管理職も選択肢になります。
不動産会社では契約金・仲介手数料・広告費など金銭が多く動くため、経理スキルを持つ人材は常に需要があります。
営業経験を活かして「数字に強い管理部門スタッフ」として活躍すれば、キャリアの安定と専門性を両立できます。
不動産営業を経験した人が他職種で重宝される理由
ではなぜ、不動産営業出身者は他職種でも評価されやすいのでしょうか?
理由は3つあります。
1. お客様目線を理解している
営業経験がある人は、「お客様が何を求め、どんな瞬間に不安を感じるか」を肌で理解しています。
だからこそ、サポート職やマーケティング職でも、顧客満足度を意識した提案ができます。
2. 専門知識がある
不動産業界では、法律・税金・住宅ローン・建物構造など、幅広い知識が必要です。
営業経験を通じて得たこの知識は、どの部署でも強みになります。
例えば契約関連の職種では、営業経験者の方が条文の意味を理解しやすく、業務効率が高い傾向にあります。
3. ストレス耐性が高い
営業経験を経てきた人は、クレーム対応や数字プレッシャーなど厳しい環境を乗り越えてきています。
そのため、精神的なタフさがあり、どんな部署でも安定したパフォーマンスを発揮しやすいのです。
収入は下がるが「安定と継続性」が得られる
営業職を離れると、確かに歩合がなくなる分、年収が下がる傾向はあります。
ただし、固定給が安定しているため、生活リズムは整いやすくなります。
目安としては次の通りです。
- 地方都市:年収350万〜450万円前後
- 首都圏や大手企業:年収500万〜600万円も可能
ワークライフバランスを重視する方にとっては、精神的にも安定しやすいキャリアです。
特に、子育てや介護など生活の変化に合わせて「長く働ける職場」を求める方には、好相性な選択肢です。
不動産営業が「売れない時期」に考えてほしい3つのこと
成果が出ない時期こそ、冷静に自分を見つめ直すチャンスです。
- 「本当に売れないのか」原因を明確化する
営業トークなのか、商品理解なのか、行動量なのか。課題を具体的に把握すれば改善策が見えてきます。 - 「どの仕事なら自分が輝けるか」を探す
人と話すのが得意な人もいれば、分析やサポートが得意な人もいます。得意分野を見極めましょう。 - 「不動産業界を離れる必要があるか」を冷静に判断する
不動産業界自体は広い世界です。営業を離れても、あなたの経験が活かせる場所はたくさんあります。
まとめ|営業で結果が出なくても、不動産業界に道はある
不動産営業は確かに厳しい世界です。
しかし、それは「努力が無駄になる世界」ではありません。
営業として得た知識・人脈・経験は、業界のどんな職種でも活きる強力な武器です。
選択肢は想像以上に広いのです。
「売れない自分はダメだ」と思い詰める必要はありません。
大切なのは、“不動産業界に残りたい”という意志と、次の一歩を踏み出す勇気です。
営業が合わなかったとしても、あなたの経験は必ず次の場所で光ります。
焦らず、自分に合ったステージで、もう一度キャリアを積み上げていきましょう。


