不動産営業は「家に仕事を持ち帰る」って本当?

不動産営業は「家に仕事を持ち帰る」って本当?

「不動産営業って、家に仕事を持ち帰ることが多いって聞いたけど本当?」
「プライベートの時間が取れないって口コミも見るけど、実際どうなの?」

そんな疑問を持つ人は多いと思います。

営業職の中でも、不動産営業は「お客様対応の多い仕事」。

そのため“家でも仕事してる”イメージを持たれがちです。

でも、実際には人によって働き方は大きく違います。

この記事では、不動産営業がどのように仕事を進めているのか、家でどんな作業をしているのか、そして「持ち帰らない働き方」はできるのかまで、リアルな実態をお話しします。

不動産営業が「家でも仕事している」と言われる理由

まず、なぜそんなイメージが定着しているのでしょうか?

理由の一つは、お客様対応の時間が不規則になりやすいからです。

不動産営業のお客様は、平日昼間よりも「仕事終わり」「土日」に動く人が多い。

そのため、日中に外回りや内見対応をして、夜になってようやく事務作業を始める…というスケジュールになりがちなんです。

「今日中に送っておきますね」と言ってしまえば、帰宅後にメールを打つこともあります。

そんな小さな積み重ねが、「家でも仕事してる」と言われる要因になっています。

家に持ち帰りがちな仕事とは?

では、実際にどんな仕事を家でやっているのでしょうか。

お客様へのLINE・メール対応

不動産営業は「スピード命」。

たとえば19時以降に「この物件まだ空いてますか?」と連絡が来たら、翌朝まで待たずに返信する人が多いです。

それが商談のチャンスにつながることもありますからね。

ただ、ずっとスマホを握っているとプライベートとの境界があいまいになりやすいのも事実です。

契約書や資料作成などの事務作業

繁忙期には1日に何件も契約や申込が重なります。

書類の誤字や記載漏れがあると、トラブルに直結するため慎重に仕上げたい。

結果的に、「静かな夜のほうが集中できる」と感じて自宅で進める人もいます。

翌日の準備・追客リストの整理

明日の案内物件の情報をチェックしたり、反響メールの内容をまとめたり。

「今日のうちに整理しておくと明日が楽になる」タイプの営業ほど、家での時間も有効活用しています。

勉強や自己研鑽

新人営業に多いのが、「家でトーク練習をする」「宅建の勉強をする」というパターン。

業界知識を身につけるために、自主的に取り組むケースです。

これを「仕事」と捉えるか「自己投資」と捉えるかは人それぞれですが、結果的に夜も不動産のことを考えているのは確かです。

賃貸と売買で違う「持ち帰り仕事」の実態

不動産営業といっても、賃貸と売買では働き方がかなり違います。

賃貸営業は繁忙期ほど“自宅対応”が増える

1〜3月は引っ越しシーズン。

来店も電話も一気に増えるため、日中は接客で手一杯です。

夜になってから「お問い合わせの返信」や「契約書のチェック」をすることが多く、繁忙期は家でもPCを開く営業が少なくありません。

売買営業は高額取引ゆえに夜の対応が発生しやすい

一方、売買営業は1件あたりの取引金額が大きく、決断に時間がかかります。

仕事終わりに商談を希望するお客様も多く、「20時からZoom打ち合わせ」なんてことも珍しくありません。

そのため、夜に資料を確認したり、提案書をまとめたりする人が多いです。

チーム制か個人プレーかでも違う

個人の裁量が大きい会社ほど、「家でもやる人」は多い傾向があります。

逆に、チームで動く企業では「報告・共有・作業」がシステム化されており、勤務時間内で完結しやすい。

環境による違いも大きいのが不動産営業の特徴です。

「家で仕事をする営業」と「職場で完結する営業」の違い

不動産営業には大きく2タイプの人がいます。

一つは「家でも仕事するタイプ」、もう一つは「会社で完全に終わらせるタイプ」です。

タスク管理のうまさが分かれ目

後者の営業は、1日のスケジュールをかなり細かく組みます。

「17時までに内見」「18時に書類チェック」「19時には退社」というように、時間の“締め切り”を決めているのです。

反対に、「そのうちやろう」と後回しにするタイプは、結局夜にやることになってしまいます。

お客様との“線引き”を持てるかどうか

「夜でもLINEが来たら返す」が当たり前になると、プライベートがなくなります。

一方で、「夜は翌朝返信します」と最初に伝えておけば、トラブルは起きません。

お客様との約束をどう設定するかが、仕事を持ち帰らない最大のポイントです。

会社の環境も大きい

クラウド管理や電子契約システムが整っている会社では、わざわざ家で作業する必要がありません。

反対に、紙書類中心の会社は「家でまとめて押印作業」なんてケースも残っています。

現役営業のリアルな声

実際に働く不動産営業に聞くと、リアルな本音が返ってきます。

「お客様からLINEが来たらすぐ返すようにしてます。返信が早いと信頼されるんですよね」(賃貸営業・27歳)
「日中は外回りで事務仕事ができないので、夜にやるしかないんです」(売買営業・35歳)
「家では一切やらないようにしてます。切り替えないと頭が休まらない」(管理営業・40歳)
「新人の頃は宅建勉強しながらトーク練習もしてました。今思えば楽しかったです」(元営業・30歳)

つまり、「家で仕事する=ブラック」というわけではなく、人によって目的もモチベーションも違うのです。

家に仕事を持ち帰らないための工夫

それでも「家ではゆっくりしたい」という人に向けて、現場で実践されている工夫を紹介します。

  • お客様に返信する時間帯を決めておく(例:20時以降は翌日対応)
  • 1日のタスクを朝のうちに整理して“締め切り時間”を設定する
  • 帰宅前に「今日やりきること」を3つ書き出してから帰る
  • 夜に頭を使わないために、日報やメモはその日のうちに完結

この4つを意識するだけで、持ち帰り仕事の量はかなり減ります。

「持ち帰り仕事=悪」ではないという考え方もある

意外かもしれませんが、家での仕事を「自分磨きの時間」と捉える営業もいます。

たとえば、物件知識をまとめたり、商談トークを考えたりする時間。

強制ではなく、自分のペースで成長できる貴重な時間でもあるのです。

大事なのは、“やらされている”のではなく“自分の意思でやっている”状態かどうか。

嫌々持ち帰るとストレスになりますが、目的意識を持ってやるならプラスに働きます。

まとめ|「家に仕事を持ち帰る営業」が悪いのではなく、働き方の設計が大切

不動産営業はお客様の都合に合わせる仕事。

だからこそ、完全に「勤務時間だけ」で完結するのは難しい側面もあります。

でも、今の時代はシステム化も進み、働き方は確実に変わっています。

タスク管理やチーム制を取り入れれば、夜も休日も自分の時間を取りやすくなります。

「家で仕事してる」と聞くとネガティブに感じるかもしれませんが、実際には人それぞれ。

家庭を大事にしながら成果を出す人もいれば、夜の静かな時間にコツコツ頑張る人もいます。

大切なのは、どちらのスタイルでも“自分に合ったリズム”を見つけること。

不動産営業という仕事は、やり方次第でしっかりと人生のバランスを取ることができる仕事なのです。

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この記事を書いた人

ミカタ不動産転職 荒川 竜介
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