不動産売買仲介の仕事内容って？具体的な業務の流れを3ステップで解説
「不動産の売買仲介って、実際どんな仕事をしているの？」
「営業ってきついって聞くけど、具体的に何をしているのかイメージが湧かない」
そんな疑問を持つ人は少なくありません。
不動産売買仲介の仕事は、“売りたい人”と“買いたい人”をつなぐ橋渡しのような存在。
お客様の人生の節目に深く関わる、やりがいの大きい仕事です。
この記事では、不動産売買仲介の仕事の全体像から、1日の流れ、そして具体的な3ステップの業務内容まで、未経験者でもわかりやすく解説していきます。
不動産売買仲介とは？まず仕事の全体像を理解しよう
売買仲介とは「売りたい人」と「買いたい人」をつなぐ仕事
不動産売買仲介の仕事は、一言でいうと「不動産の売買をサポートする営業」です。
お客様の希望や条件を聞きながら、家・土地・マンションなどの不動産を売却または購入できるように仲介します。
たとえば、家を売りたい人には「どうすれば高く・早く売れるか」を提案し、家を買いたい人には「理想の家を見つけるサポート」をします。
いわば“取引の案内役”であり、お客様の代わりに手続きを進める存在なのです。
営業職の中でも専門性が高く、人生の大きな決断に関わる
住宅の売買は、多くの人にとって一生に一度の大きな買い物。
そのため、単なるモノの販売ではなく、信頼関係を築きながらお客様の将来設計まで考える必要があります。
営業スキルだけでなく、金融・税金・法律などの知識も求められる、専門性の高い仕事です。
「賃貸仲介」との違いを知るとイメージしやすい
賃貸仲介は“部屋を借りたい人と貸したい人をつなぐ”仕事ですが、売買仲介は“所有権を移す”仕事。
金額も数千万円規模となり、契約の責任も大きくなります。
そのぶん報酬（仲介手数料）も高く、やりがいを感じやすいのが特徴です。
不動産売買仲介の仕事内容を3ステップで解説
【STEP1】売却・購入希望者との出会い（集客・問い合わせ対応）
売買仲介の仕事は、お客様との出会いから始まります。
「家を売りたい」「新築を買いたい」といった問い合わせを受けるのが最初のステップです。
営業方法は会社によってさまざま。
ネット広告やポータルサイト、チラシなどで集客する“反響営業”のスタイルが一般的です。
一方で、地域密着型の会社では、過去のお客様の紹介やご近所への訪問活動も行います。
最初の面談では、売主なら「希望価格」や「売却時期」、買主なら「予算」「希望エリア」「間取り」などを丁寧にヒアリングします。
ここで信頼を得られるかどうかが、今後の契約に大きく影響します。
【STEP2】物件提案・内見・交渉（お客様との信頼構築がカギ）
次に行うのが、実際の物件提案や内見対応です。
売主には「販売戦略」や「広告掲載の提案」を行い、買主には条件に合う物件を紹介します。
このステップでは、営業担当者の“提案力”と“人間力”が試されます。
たとえば、内見の際に「この窓の向こうに公園があるので、お子さんが遊びやすい環境です」といった具体的な提案ができる人は信頼されやすいです。
また、購入希望者と売主との価格交渉も大切な業務の一つ。
双方の希望をすり合わせながら、スムーズに取引をまとめるのが営業の腕の見せどころです。
【STEP3】契約・引き渡し（最終確認とアフターフォロー）
交渉がまとまったら、契約へと進みます。
重要事項説明や売買契約書の作成、住宅ローンの手続きなどをサポートし、引き渡しまでを丁寧に進めます。
契約後には「引っ越し日」「残代金の支払い」「登記手続き」など、複数の調整業務が発生します。
お客様にとっては不安が多い時期なので、最後まで誠実に対応することが信頼につながります。
また、契約後も定期的にフォローを行い、「次の紹介」や「リピート」につなげることも営業の大切な仕事です。
売買仲介営業の1日のスケジュール例
午前｜問い合わせ対応・資料作成・社内ミーティング
出勤後はまず、メールや電話での問い合わせ対応からスタートします。
その後、物件資料の作成や社内ミーティングを行い、1日の動きを確認します。
午前中は事務作業と準備が中心です。
午後｜内見・現地案内・契約準備
午後はお客様対応の時間です。
物件の現地案内をしたり、契約書類の準備を進めたりと、動きが多くなります。
土日は内見や商談が集中するため、週末は外出がメインになります。
夕方以降｜契約や事務処理、フォロー連絡で一日が終わる
夕方以降は契約書のチェックやお客様へのフォロー連絡。
その日の活動を日報にまとめて、一日が終了します。
忙しい日も多いですが、お客様の「ありがとう」の一言で疲れが吹き飛ぶ瞬間も多い仕事です。
売買仲介営業が担当する“3つの役割”を理解しよう
① 「売主側」の仲介として、より良い条件で売却をサポート
売主に対しては、販売戦略を立てて希望価格で売れるように尽力します。
「どのタイミングで売るか」「どの広告媒体に掲載するか」など、提案力が問われます。
② 「買主側」の仲介として、理想の物件探しを支援
買主の希望条件を整理し、ベストな物件を提案します。
同時にローンの事前審査や引き渡しスケジュールの調整も行うため、丁寧なヒアリングが欠かせません。
③ 売主・買主の間に立って、交渉や契約を円滑に進める
双方の立場に立って冷静に判断し、トラブルを防ぎながらスムーズに契約をまとめることが求められます。
バランス感覚と誠実な対応が必要なポジションです。
不動産売買仲介のやりがいと大変なところ
売買仲介で成果を出す人の特徴とは？
誠実でレスポンスが早い人は信頼を得やすく、結果的に契約も増えます。
また、知識よりもお客様の話を“よく聞ける”人が強い傾向があります。
即効性より継続力を重視するタイプが、この仕事では長く活躍します。
未経験から不動産売買仲介を始める場合のポイント
最初の3ヶ月は「覚える期間」と割り切るのが大切です。
営業スキルよりも、まずは基本的な言葉や流れを理解しましょう。
宅地建物取引士（宅建）の資格を取ることで、お客様からの信頼度も上がります。
未経験者には研修制度が整っている会社を選ぶのがポイントです。
不動産売買仲介の仕事で身につくスキル
営業を通して「交渉力」「傾聴力」「提案力」が自然と身につきます。
また、住宅ローンや税金の知識、登記の仕組みなど幅広い知識が得られるため、将来的に独立やキャリアアップも可能です。
経験を重ねるほど“市場価値が上がる仕事”といえるでしょう。
まとめ｜不動産売買仲介は“人の人生を動かす”やりがいのある仕事
不動産売買仲介の仕事は、単なる営業ではなく、人の人生の決断に寄り添う仕事です。
確かに覚えることは多く、プレッシャーを感じる場面もあります。
しかし、お客様から「あなたにお願いしてよかった」と言われたとき、その努力はすべて報われます。
未経験からでも挑戦でき、努力がそのまま成果に直結する業界です。
“売る仕事”ではなく、“信頼をつくる仕事”。
その本質を理解できたとき、不動産営業の面白さが見えてくるはずです。
