不動産売買仲介(ワンルーム)のメリット・デメリット!年収は?

一口に不動産売買仲介といっても、大手・地場・ゼネコン系などいろんな業態がありますが、今回紹介する「ワンルーム専門」はかなり独特なポジションです。
ワンルームマンションを専門に扱う仲介会社では、所有者に売却を持ちかける“物上(ぶつあげ)”営業がメインとなり、業界では「物上業者」とも呼ばれています。
- 「稼げるって聞くけど、実際どうなの?」
- 「テレアポばかりでキツいって本当?」
そんな疑問を持つ方に向けて、「不動産売買仲介(ワンルーム編)」のリアルな仕事内容から年収、向き不向きまで、実際の現場目線で解説していきます。
ワンルーム仲介の仕事内容とは?
基本業務は“物上”営業=売りたい人を探す仕事
ワンルーム専門の売買仲介のメイン業務は、ワンルームマンションの所有者に電話をかけて「売りませんか?」と提案することです。
要するに「物件を売ってもらう」ための営業です。
不動産投資会社と似ているようで違うのは、こちらは“買ってもらう”のではなく“売ってもらう”という点。
買ってもらう:お金が出ていく → 難易度高め
売ってもらう:お金が入る → 難易度は比較的低め
このように、心理的なハードルの違いから、営業としての難易度は下がります。
「投資物件を買ってください」よりも、「今の物件、高く売れますよ」の方が聞いてもらいやすいんですね。
売却依頼を取ったら、その後の販路は幅広い
売却の依頼を受けたあとは、以下のいずれかのルートで売却を進めることが一般的です。
多くの会社では「同業者への転売」がメインで、売却さえ取れれば、販売自体はスムーズに進みやすいという特徴があります。
不動産売買仲介(ワンルーム)の集客方法と営業スタイル
電話営業(テレアポ)が中心
基本的には名簿をもとに電話をかけまくる、完全なテレアポ営業が中心です。
いわゆる“ワンルーム営業”の会社では、1日何百件も電話をかけるのが当たり前。
とにかくコールして、売却意欲のある顧客を見つけ出すのが仕事です。
最近はテレアポ規制が厳しくなってきているため、徐々に以下のようなプル型の手法を取り入れる企業も増えてきました。
DM(ダイレクトメール)
セミナー経由のリード獲得
一括査定サイトからの反響営業
とはいえ、現時点ではまだまだプッシュ型(テレアポ)主流の会社が多いのが実態です。
不動産売買仲介(ワンルーム)で働くメリット
年収が高い傾向にある
一番の魅力はやはり、稼げることです。
投資用ワンルームを複数所有している顧客が多く、信頼関係さえ築ければ「別の物件も頼むよ」と複数取引につながるケースも多いです。
売却件数が増えるほどインセンティブもどんどん積み上がるため、数年スパンで安定的に稼げる顧客を持てるのが大きな強みです。
不動産売買仲介(ワンルーム)のデメリット・注意点
テレアポがつらい。体力とメンタル勝負
この業界のリアルなデメリットは、やはり電話営業の過酷さです。
精神的にも肉体的にもキツい場面が多いため、根性のある人、体育会系のノリに耐えられる人でないと続けるのは難しいかもしれません。
社風が体育会系でハードな会社が多い
ワンルーム営業会社は「気合・根性・本気」が重視される社風のところが多く、体育会系出身の先輩たちが声を張り上げているような会社も珍しくありません。
もちろんすべての会社がそうではないですが、「丁寧なOJTでじっくり教えてもらいたい」というタイプの方には合わない可能性があります。
不動産売買仲介(ワンルーム)の年収水準と報酬体系
ワンルーム仲介会社の年収は、実力次第で青天井というスタイルが一般的です。
固定給:月20万円〜30万円
歩合率:会社により異なる(20〜30%が目安)
年収目安:400万円〜2000万円超
トップセールス:年収2000万円前後も実現可能
仲介だけでなく、「買取」「業者転売」なども絡んでくるため、その会社のビジネスモデル次第で収入の構造も大きく変わります。
(物上だけなのか、販売までなのか、買取も関わるのか)
これを入社前にしっかり確認することが大切です。
代表的なワンルーム仲介会社
ランドネット
都内を中心にワンルーム投資マンションを扱っており、物上営業のプロとしてのノウハウが蓄積された企業です。
業界では知名度も高く、「ガチで稼ぎたいなら検討すべき」と言われる会社のひとつです。
まとめ:ワンルーム仲介は「稼ぎたい×根性ある」人向けの営業職
不動産売買仲介(ワンルーム編)は、
という、営業マンの腕一本で稼げる典型的な成果主義の世界です。
ただし、テレアポ中心のスタイルは向き不向きがはっきり出るため、「営業経験を積みたい」「稼げる環境に身を置きたい」という強い意志がある方に向いています。
逆に、丁寧に教えてもらいたい、じっくり育ててほしい、という方には少しハードな環境かもしれません。
とはいえ、覚悟を決めて飛び込めば、20代でも年収1000万円オーバーが見えてくる数少ない職場です。
不動産業界への転職を検討している方は、ひとつの選択肢として、ぜひ視野に入れてみてください。

