不動産売買仲介(銀行系列)のメリット・デメリット!年収は?

不動産売買仲介のなかでも、比較的安定して働けるといわれるのが「銀行系列」の仲介会社です。
ただし、仕事内容や働き方には独特のルールや雰囲気があります。
この記事では、銀行系列の不動産売買仲介について、仕事内容・集客方法・年収・メリット・デメリットを実体験ベースでわかりやすく解説していきます。
銀行系列の売買仲介の仕事とは?基本スタンスは大手と同じ
銀行系列といっても、基本的な営業方針は大手の売買仲介会社と大きくは変わりません。
ただし、最大の違いは「親会社が銀行であることによる影響」です。
具体的には、次のような特徴があります。
特に、親会社の銀行から紹介されたお客様は最重要扱いとなるため、トラブルを起こすわけにはいきません。そのため、一つひとつの業務に慎重さと丁寧さが求められます。
集客は銀行からの紹介がメイン、でも若手には回ってこない
銀行系列の最大の特徴は、「親会社である銀行からの紹介案件がある」こと。
これは独立系や地場企業にはない大きな強みです。
ただし、注意点もあります。
紹介案件の多くは、社内でも信頼の厚いベテラン社員に優先的に振られる傾向があり、若手や中途の社員がそれをすぐに任せてもらえることはほとんどありません。
結果として、若手社員は自分でチラシやWeb広告を活用して集客を行う点では、独立系や大手の売買仲介とやっていることはさほど変わりません。
銀行系列で働く最大のメリットは「福利厚生」と「安定性」
銀行系列で働く最大の魅力は、親会社の安定感があるため、福利厚生が非常に充実している点です。
「不動産業界でしっかり休みが取れる」環境は珍しく、ワークライフバランスを重視したい方にとっては、非常にありがたいポイントです。
デメリットはスピード感のなさと“出世レース”の厳しさ
一方で、銀行系列ならではの“慎重主義”が仕事に影響することもあります。
例えば、契約の準備に1週間以上かかることも珍しくありません。
他の不動産会社であれば1~2日で完結するところを、あらゆるリスクを想定して確認を重ねる文化があります。
また、「一度でもトラブルを起こすと出世の道から外れる」といった社内評価のシビアさもあり、ピリピリした雰囲気を感じることもあるでしょう。
銀行系列の売買仲介での年収はどれくらい?
気になる年収ですが、銀行系列では 成果(数字)に対するインセンティブが比較的少なめ です。
年収の目安
- 固定給:400~500万円
- ボーナス:売上の5%程度(半期ベース)
たとえば、半年で2000万円の売上を上げた場合、100万円がボーナスに加算されるイメージです。年収1000万円に届く人もいますが、そこが上限ラインという見方もできます。
「がっつり稼ぎたい」というより、「安定して働きたい」「将来設計を立てやすい環境で働きたい」という方向けといえるでしょう。
主な銀行系列の不動産仲介会社
銀行系列の代表的な売買仲介会社は以下の3社です。
まとめ|安定を重視するなら「銀行系列」は有力な選択肢
銀行系列の不動産売買仲介は、稼げる環境というよりは「安定した生活」と「手堅いキャリア」を築きたい方向けです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 仕事内容 | 不動産売却の仲介が中心 |
| 営業手法 | 銀行からの紹介+自力営業 |
| メリット | 福利厚生・休み・安定 |
| デメリット | スピード感に欠ける/出世がシビア |
| 年収 | 400万円~1000万円程度 |
| 主要企業 | 三井住友トラスト不動産販売、みずほ不動産販売、三菱UFJ不動産販売 |
「不動産業界に興味があるけど、できれば安定した環境で働きたい」と考えている方にとって、銀行系列は検討すべき選択肢のひとつです。
まずは自分にとって何を優先したいかを明確にし、理想のキャリアを描いてみてください。

